【読書】暗号技術入門 結城浩 書評→初心者におすすめの最適な本

【読書】暗号技術入門 秘密の国のアリス(著:結城浩)書評 書評

暗号技術と聞くとどんなことを思い浮かべますか?

ハッカー?スパイ?………なんか怪しいイメージがありますよね。
暗号技術を勉強する前の私がそうでした。

でも実は我々の日常生活に頻繁に使われており、今や暗号技術なくして生活は成り立ちません。

そんな暗号技術を分かりやすく解説してくれているのが「暗号技術入門 秘密の国のアリス」です。

暗号技術入門は下記のような方に最適です。

・暗号技術に興味を持った方

・暗号技術を勉強してみたいと思われた方

・暗号技術の勉強中でつまずいてしまった方

 

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暗号技術入門 秘密の国のアリスの感想

著者の結城浩さんとは?

結城浩さんはプログラミングに精通しており、数学を分かりやすく描いた数学ガールシリーズの著者でもあります。また数学文章作法は数学の範囲を超えて文章を書く人にとってのバイブル的存在になっています。

結城浩さんの文章は常に「読者のことを考える」を意識して作られています。常に読者が迷わないように、疑問が生じないように丁寧に書かれています。だからどの著書を読んでも読みやすい。

これは言うのは簡単な様ですが実践するのは物凄く大変です。色んなレベルの読者がいる。その人達のことを考えに考え言葉を紡いでいく。

今回の「暗号技術入門」も今までの本と同じく安定したクオリティでした。

 

暗号技術入門 秘密の国のアリスの内容

内容は大変分かりやすいのですがなにぶん400ページ以上の大作です。全てを紹介することはできませんので、私が特に心動かされた点をピックアップしていきたいと思います。

 

大きな構成としては

第I部 暗号
第II部 認証
第Ⅲ部 鍵・乱数・応用技術
付録

暗号技術入門 第3版 目次より)

となっています。

 

第Ⅰ部では歴史的な流れを踏まえて、暗号がなぜ開発されてきたのか。そして暗号はどの様に生成され、また解読されるのかを、例示を使って丁寧に説明されています。

その中で印象的だった内容を紹介しましょう。

暗号とセキュリティの常識

(中略)
・弱い暗号は暗号化しないより危険である

暗号技術入門 第3版 P.15)

どんな弱い暗号であっても暗号化しないよりはマシだろうと考えるのは非常に危険だということが分かりました。暗号化されているということで過度な安心感を抱きやすいからです。

私たちの生活にも当てはめてみましょう。暗号の一種で「パスワード」があります。これを登録するサイトごとに変えるのは面倒だと感じて使い回ししていませんか?

同じパスワードは一度破られると、他のサイトでも全て破られてしまいます。私たちが生活する上でも切っても切り離せないパスワード。

弱い暗号になっていないか考えてみる機会にしたいものです^_^

 

第II部では暗号に対する認証を説明しています。
犯罪捜査に使われる「指紋」を例にして、メッセージやファイルにも指紋に相当するハッシュ値をいうものを分かりやすく説明しています。要は、メッセージやファイルが書き換えられていないことをハッシュ値(要は指紋ですね)を持って確認することが出来ます。

 

第Ⅲ部では暗号化するため、そしてそれを解読するための「鍵」について深く考察がなされています。

そして暗号化技術はブロックチェーンと深く関係しています。その導入部分も本書では説明されているので注目すべき点ではないでしょうか。

 

ただ、ここでも内容もさることながら、説明の方法が非常に上手いんですよね。
誰でも知っている例から入って徐々に難易度を上げていく。

 

暗号技術入門ということで、文字通り暗号技術についての知識が得られるわけですが本書の特徴をまとめると以下の3点に凝縮されます。

分かりやすい文章で書かれている

②例示が多く頭の中でイメージがしやすい

②「入門」と記載されているが、入門から中級者まで幅広いレベルの人にとって有益な内容

 

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暗号技術入門 秘密の国のアリス まとめ

暗号技術は私たちの生活に密接に関係しています。知らず知らずのうちに色んな所で利用しているわけですね。

私も元々はパスワードやデジタル署名がどういった理屈で成り立っているのかが知りたくて本書を手に取りました。

それを分かりやすい解説で読者の理解を確かめるかの様に進めてくれる。多くの暗号技術の本に目を通しましたが本書が一番分かりやすかったです。

 

暗号技術に興味がある人、
現在の認証技術がどの様な方法で行われているのかを知りたい人、
今後はどの様な形で暗号技術が進んでいくのかを垣間見たい人
にとって、読んでおくと理解は格段に深まります。

また本記事を読んで暗号技術とはどういうものか興味が湧いた人にも有益な内容でしょう。

冒頭にもお話しましたが結城浩さんは「読者のことを考える」ということをとても大事にしています。本書でもそれは貫かれており、大変分かりやすく勉強になる書籍でした。

 

 

本日は以上です。

それでは!

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